猫の皮膚病(皮膚糸状菌症)
Microsporum canisというカビの一種によっておこる皮膚病です。
猫の皮膚感染症としては、日常的に認められます。
幼猫や長毛猫によくあります。
実際の症例
子ネコの耳にできた皮膚病変です。
境界がくっきりと毛が抜けています。
ふけと赤みを伴っています。
かゆみはほとんどありませんでした。
おなじ子ネコの足です。
耳と同じように境界がはっきりした脱毛があります。
ふけがあり地肌が少し赤くなっています。
皮膚の検査をしたところ、
皮膚糸状菌がみつかったので、
抗真菌剤を用いて治療を開始しました。
1か月後の写真です。
ふけや赤みや脱毛は消失して、
もとの皮膚の状態に戻りました。
同じく足の写真です。
上のような皮膚病変は消失してもとの皮膚に戻っています。
皮膚病の原因は、
感染、炎症、先天的な問題、精神的な問題、内分泌疾患、、免疫介在性疾患、腫瘍などのカテゴリーに分かれます。
そのうちのいずれか、もしくは複数が関与して皮膚病変を形成します。
現状をきっちりと把握し、
今何が起きているのか?ということをよく考えた治療を行うことが大切です。