胆嚢の手術

胆嚢の病気の多くが、初期にはほとんど症状を出しません。

血液検査において、肝臓の酵素値が上がっていることが多く、

超音波検査で胆嚢の異常をみつけることができます。


東大和獣医科病院アメリカンショートヘア胆嚢手術ケース1

1〜2年前から時々吐くという症状がありました。

それ以外は元気でごはんもよく食べているとのことでした。

検査の結果、胆嚢に異常がみつかりました。

症状が軽く、胆嚢の異常の程度も軽かったため、内科療法にて経過観察を行っていました。

徐々に吐く回数が増えてきて、超音波検査上での胆嚢の変化が観察されたため、

外科手術を実施しました。

中央に見えるのが拡張した胆嚢です。




東大和獣医科病院アメリカンショートヘア胆嚢拡張この子の場合は、

胆嚢だけでなく、胆嚢に続く胆嚢管という管も拡張が起きていました。

このような変化は術前に超音波検査でわかることの一つです。

非常に繊細な部位なので、細心の注意を払って摘出を行いました。










東大和獣医科病院アメリカンショートヘア胆石摘出した胆嚢の内容物です。

大きな石が入っていました(胆石といいます)。

病理の結果は「慢性胆嚢炎」でした。

手術のタイミングがよく最小限の外科侵襲で済んだ為、術後の合併症もなくすぐに退院できました。

現在は吐き気もほとんどなく(2週間に1回くらい)、元気に過ごせています。






東大和獣医科病院パピヨン胆嚢摘出ケース2

朝、元気がなく、気持ち悪そうにしていることが多いとのことでした。

検査の結果、胆嚢の異常がみつかりました。

内科的な治療に反応して、朝も元気になりました。

定期的に経過をチェック行っていましたところ、

症状はまったくありませんでしたが、徐々に胆嚢の変化が目立つようになってきました。

飼い主さんとこの病気の予後について相談をして、外科的に胆嚢摘出を行うことになりました。


東大和獣医科病院パピヨン胆嚢粘液嚢腫摘出した胆嚢です。

分厚くなった粘膜とドロドロの粘液(胆泥といいます)が観察できます。

病理検査の結果は「胆嚢粘液嚢腫」でした。

放置してしまうと、最終的に胆嚢が破裂して、致死的な腹膜炎を起こします。

破裂までいかなくても、周囲に炎症が波及して、周辺臓器との癒着が起きて重篤な状態になります。

この子も手術のタイミングがよく、すぐに元気に退院できました。

現在も元気いっぱいで楽しく過ごしているとのことです。



手術は受けるタイミングが重要です。

できるだけ、外科的侵襲が少なく済む時期を逃さないようにしたいものです。


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