犬歯破折
硬いおもちゃで遊んでいると、時に歯を折ってしまうことがあります。
このケースでは、犬歯が折れてしまいました。
犬歯の根元から折れた上に、折れてから時間が経過してしまっていたので、折れた歯の上を歯肉がおおってしまっていました。
折れた歯をそのままにしておくと、
折れた断面から細菌が侵入して感染を起こします。
速やかに、折れ残った歯を抜く処置をしなければなりません。
横から見た写真です。
折れた場所は、右の上あごの犬歯です。
見た目上は、あたかも何もなかったようです。
実は歯肉の下には、折れた歯が残っています。
下から見た写真です。
犬歯のあった場所は歯肉がおおっていて、
折れた歯を観察することはできませんでした。
レントゲン画像です。
折れた歯の残りが、明瞭に写っています。
レントゲンで場所を確認した後、犬歯の残りを除去しているところです。
粘膜を広く剥離して、
上顎骨を削らないと犬歯の残りは抜歯できません。
これが折れた犬歯の残りの部分です。
残根といいます。
丁寧に粘膜を縫合したところです。
粘膜の端には、無理なテンションはかかっていません。
ひきつれがなく、粘膜の色調がきれいなのがその証拠です。
粘膜を扱う手術は非常に繊細です。
東大和獣医科病院
東京都東大和市奈良橋4−560−9
電話 042−566−0886
Copyright (c) 2010,Higashiyamato animal hospital